2017.02.23 Thursday
優しいアクアマリンのペンダントトップ
旅日記を始める前に、出発前にお納めをしていたオーダーメイドや完成していた
アイテムのご紹介をしていきます。
まずは昨日もアップしていた今週末の営業についてです。
2月24日(金)13:00~20:00 平常通り
25日(土)12:00~19:00 平常通り
26日(日)13:00~19:00 日曜日も営業します。
3月はイベント搬入準備の為、3日金曜日の営業後、4日土曜日は店頭に商品が半分無い状態となります。
ですので4日は、オーダーメイドなど事前のご予約のお客様のみとなります。
そんな事もあって、次の日曜日は開ける事にしました。
週末、吉祥寺にいらっしゃる予定のある方は、お立ち寄り頂けましたら幸いです。
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お客様から石をお預かりし、ペンダントトップを作成しました。
今後、弊社でオーダーメイドをされる方の参考になれば良いなと思いましたので、
石の事についても触れたいと思います。
石には、ダイヤや貴石で特級品ではない限り、目に見える、見えないも含め通常『内包物』
というものがあります。インクルージョンとよばれるものです。
それはその石の個性となります。
ガーデンクォーツやルチルクォーツも内包物。
石を購入する際、ルーペなどで拡大をしてみて、とても気をつける事があります。
それは、表面に傷がある石です。
石屋さんや業者さんの運搬時についたような表面のみの小傷は、研磨をする事で小傷を取り除く
事が出来るので大丈夫なのですが(改めて行う研磨の価格と石の価格で決めます)
取りきれない深い傷だったり、内包物の入り方が外にまで影響し、表面に傷のようになって居る石は
いつかそこから割れてしまう可能性がある石。
いつかそこから割れてしまう可能性がある石。
そういう石は、どんなに気に入っても、お客様に商品としてお渡しする上で、残念ながら諦めなければ
ならない石となります。
ならない石となります。
あと、カンのある石。
カンとは漢字で書くと『貫』。焼き物をされている方も同じ言葉を使用される事を最近聞きました。
カンとは漢字で書くと『貫』。焼き物をされている方も同じ言葉を使用される事を最近聞きました。
石では主に、乾燥などで表面に入ってくる線のある石です。
石は乾燥や気温差でいきなり「ピシッ」と割れる事があります。
そういうものは、残念ながら最初に見抜く事が難しかったりします。
せめて、製品にする前にその信号を出している石を省く。
石として眺めるには魅力があるので、製品としてではなく、コレクションされる方には
人気がある石だと思います。
今回、お客様からお預かりした石は、大切にされていたアクアマリン。
ミルキーのアクアマリンというより、ベリルですね。
ミネラルショウなどで購入をされた石のようです。
そして、内包物、カンとも大きくあるものでした。
最初、石を拝見した時、これはシンプルに4本爪で留めたり、逆に
覆輪留めなどで石に負荷をかけたら、ちょと怖いなと思いました。
お客様は本当は石座の裏に透かしを入れたかったようですが、透かしを断固反対しました。
基本、そうじゃない方がいいのになぁと思っても、オーダーの場合は「断固反対」は
しないのですが、何故強く反対をしたかというと、こちらの石は、透かすと色がグレー寄りになり、
且つこの石のカンと内包物がよりハッキリと見えるのです。
見える事で魅力の増す石もありますが、こちらはそうではなかった。
それより、石を優しく包むような枠にして、枠の内側をある程度光らせ、また部分的に
加工をする事で表から光を取り込み色を濃く出し、内包物を見えづらくする
目くらませをした方がいいと思ったから。
石重視なのか、枠重視なのか。そこもお客様に決めて頂きました。
石重視なのか、枠重視なのか。そこもお客様に決めて頂きました。
石重視であれば、この石を最大限活かす。
枠重視ならば、この石を使用しない。
枠重視ならば、この石を使用しない。
あ、でも最近、絶対にやめた方が良いと思う事、あともう1名の方にも言ったな…。
本当はあまり言わないのです。でも石が魅力的に見えないのが明らかな場合は
理由も全てお伝えします。
理由も全てお伝えします。
お客様のご希望は、「蓮の花」地金も当初は銀や真鍮でお考えでしたが、最終的にK10に。
K10で正解だったと思います!K10の淡いイエロー色は、この石を最大限に引き立てていると思います!
石の向きも逆だと内包物が目立ってしまう。この向きでのセット以外は不可能でした。
蓮のレルーフで石を支えるポケットを作り、その下に石のカンをうまく隠す事が出来た。
1カ所斜めに大きく入る線。こちらは真ん中にかかり隠す事は出来ませんでしたが、
石の雰囲気を悪く見せる物ではないので、そのまま。
思い出のある石や、プレゼントをされた石。
そういう石はやはり身に着けたいと思いますよね。
石の種類が確定していて、もしくは簡易鑑別に出させて頂き、その後、カンや内包物を見て
「加工中に破損する危険が無いと、私個人が判断出来た石」で
「加工中に破損する危険が無いと、私個人が判断出来た石」で
「お客様が通常身につける上で、落下などに注意していただければ問題ないだろう」と思えた石は
可能な限りお受けしたいと思っています。(顧客様のみです)
それは、割れた陶器やローマングラスなどでも同じです。
他で断られてしまってね…と言う方も多いです。
ペンダントの後ろは本人だけが判る楽しみ。
K10で重さが出ないように0,7mmの厚みにしてあるので、彫りも実はかなり浅く彫っています。
表面の表情や光らせ方を変える事で出来るだけ立体感を。
インスタグラムでは動画もアップしています。
旅に出る前のものですが
動きがあり完成が見えると思います。
完成して、ホッとしたオーダーメイドでした。
仕上がりはとても好きです!
お客様ご自身で、ネットやミネラルショウなどで石を購入される方も増えて来ました。
石を目の前にすると、やはり色や形でテンションが上がってしまい、細かいチェックを
忘れてしまうのは私たちプロにもある事です。
石屋さんにだってある事。だから、石屋さんもそういうルースも扱っている。
宝飾系の石屋さんであれば、その石の難も表記していますが、鉱物として石を楽しむ石屋さんでは
表記はありません。
見て楽しむものならば問題ない事でも、身につけるアイテムとして不可な場合もあると言う事だけ
ミネラルショウなどに行く際は心の片隅に!
それでも心惹かれて手にした石を、何かアイテムにという場合は、お声がけいただければと思います。
*マリッジ及びエンゲージ、フィレンツェスタイルは、ご新規の方もオーダーメイドをお受けしておりますが
それ以外のオーダーメイドに関しましては、顧客様からのみとなります。